「夏葉もう寝なよ!後は裕子姉ちゃんが待ってるから」 私が顔を横に振った時、施設のドアが開いた。 玄関に駆け寄った。 「慶人くん…」 慶人だった。ホッとして涙が溢れた。 バシっ!! 慶人を思いっきりひっぱたいてやった。 「心配したんだからね」 そして抱きしめた。 慶人が耳元で呟く。 「ごめんなさい…」 慶人が今謝った? 慶人が謝るなんて初めてだから嬉しかった。