それよりも遅いなぁ。
あの二人。

ガラガラー
いきなり、扉が開いたと思うと、ずかずかと神崎が教室の中を大移動してる。
どこ行くんだろう?
と思った瞬間、あたしの前で止まった。
「日曜日の午前10:00、遊園地前で集合な。」

「いきなり、何?」
意味の分からない質問に問いかける。
「だから、日曜日一緒に遊園地行かないか。ってことだよ。」
と言いながら、ひらひらと1枚の紙を振る。
???????
あたしの頭の中が?だらけになる。
もしかして、これってデートの誘いなの?
「どうすんだ?行くのか、行かないのか?」
そんなの決まってんじゃん。
「行ってもいいけど・・・」
こんなときでも、素直になれないあたし。
「んじゃ、OK。1分たりとも遅れんなよ!!」
それだけ、言い残すと風のように、去っていった。

すっ~と体の全筋肉が、一瞬にして緩む。
ねぇ、これって夢?
嬉しすぎて、言葉にできない。