しかも何も考えずに予告状も『明日』なんて書いてしまったもんだから、千夜の怒りは頂点に達したことは言うまでもない。



それと、これだけは再度確認をしておこう。



俺はあくまでも『行動派』、『頭脳派』は千夜の役目だ。



「一番の難関はお宝のある場所が地下二階のトイレってことね、しかも女子(ここまではじいちゃん情報)」

このハイパー探知機(千夜が発明した)があっても、お宝の正確な場所を探し当てるまでにどうしても時間がかかってしまう。
その間にきっと警察に囲まれるな……。
せっかく忍び込んでもこれじゃ袋のねずみだぜ。

「女子トイレかぁ、おそらくトイレには可愛い子はいないんだろうな」

「とーぜん、代わりに警察のおっさんたちでいっぱいよ。どうする?」

地下じゃ窓もねぇしな。まさに閉鎖された空間……か。



「仕方ねぇな」

「まさか諦めるの?」

俺は手を頭の後ろに組んで天井を見上げた。



「発想を逆転させるのさ」