羅未亜「え?」


Kyoはくんくんと犬みたいに、
料理の匂いを嗅いでいる。


羅未亜「食べたことないの?

…生姜焼き。」


Kyo「しょ…うがや…き?」


首をかしげながら、Kyoは考え込んでいる。


Kyo「ない…。
でもすっごいおいしそう!!」


羅未亜「お母さんが作らない?」


私がそう言うと少し悲しい顔をして、
すぐ寂しそうな笑顔をしていた。


Kyo「ううん、僕…




お母さんいないんだ。」



首を少し振って言った。