朦朧としていた意識の中で、
「出会い系サイトのリンクなんだし、多分同じような出会い系でしょうよ」
と、
諦め半分暇つぶし程度。
深く考えず、ニコは目を細めながら、携帯が新しい画面を開くのを待った。
数秒後、
携帯が映し出したのは真っ黒な画面。
「え?なにこれ。これ出会い系?」
さっきのキラキラしたサイトとは大違いだった。
色もなければ
飾りもない。
地味…
こんな不気味なサイト登録する人いるんかな?
と、ニコは不審がりながらもカーソルを下にずらしてゆく。
対象はだれ?
っていうかサイトの目的はなに?
いくつかのハテナマークがぼんやりとした頭にうっすらと浮かぶ。
カーソルが何行か降りた。
すると、だんだんと文字が姿を表す。
そこには、
黒いバックに白い字。
やや大きめな字で
こう、書いてあった。
『おとことおとこの出会い場』
と。
「え?はい?え?」
その状況が全く読めないニコ。
うっすりだったハテナマークがはっきりくっきりポンポンと頭の中で揺れている。
「男と男?どういうこと?」
さらにカーソルを下へ動かす。
そこには実にシンプルにサイトのメニューが表記されていた。
1。はじめに
2。掲示板
3。アンケート
4。管理人にメール
「なんなんだろ。出会い系じゃないのかな?占いとか?」
ニコの中でわずかな好奇心が産声をあげる。
ニコは恐る恐る1のボタンを押した。
