ずっと前から好きだった



事務所を出るころには
もう暗くなっていた

今日は星が見えた
一段と光る星達を
見上げながら帰る


笑顔が自然とあふれる



こうやって恋をして

私はただの普通の
高校生なんだと思った


歌手にはなりたい
だけど普通に笑って
普通に過ごす生活も
ありだと感じた



そんな事を考えていると
事務所の入り口付近で
飯島が座っていた。

胸の高鳴りが
激しく波打った


「飯島何してんの…?」


私が近づくと
涼しげな笑顔で
立ち上がった。


「お前、前も一人だったから
 危ないし……。
 送ろうかなって。
 ひなにもそう言われた。
 危ないから送れって。」

「え…いいのに…。」

「まっ!帰ろ」


満面の笑みで笑った彼は
とても美しくて
目が話せなかった。

自然と笑顔になる私は
幸せだと感じた。



なんか、
カップルみたいだ