「んー。ないない。
だって出会ってまだ
4ヶ月もたってないし。
翔君の事だってあるし。
好きとか…ありえない」
言い聞かせるように
心でそう思いながら
首を横に振った
だけど
スッキリしなかった。
なんか、こう…
胸がしめつけられる感じ
ため息が漏れる
「あれ、偶然…………
………華奈子ちゃん」
不快な声がした。
暗い夜道で
私を待ち伏せしていたかのように
しゃがんで待っていたのは
今日、放課後
私が突き飛ばした
同じ学年の彼だった。
名前は知らない
ただ今日初めて知った人
ただ…
裏が絶対あるような人
「…なにしてんの…」
「華奈子ちゃんに
会いたくて。」
そう言って笑った笑顔は
気持ち悪いほど怖かった
手に持っていた煙草を
地面で火を消し踏み潰して
私の近くまで寄ってきた。


