床に倒れ込んだその人に
周りの男子達が慌てたように
助けに入った。
「いった…」
怪しげな目で笑いかける
その男に鳥肌がたった。
「ここ、学校だから…
大目にみとくよ」
そう言って教室を出ていった
私はその場で腰が抜けた
同じ学校にあんな奴がいる
翔弥の言うとおり
周りの男子の私を見る目は
あんなんだった。
翔弥と別れてから
私の中での恐怖が増した
「華奈子?」
「めい…」
「どうしたの~?
ごめんね、待たせて」
眉を下げて歩み寄るめいは
私の傍でしゃがんで
背中をさすってくれた。
私は泣いていた
翔弥の存在の大きさとか
また胸のどこかに
もやもやが込み上げてきた
翔弥は言っていた
飯島真は違う
って。
だけどそれって
私をそうゆう目で
見てないからじゃ…
ただの友達だから…


