「岩崎さんだよね?」


めいを待つ私の前に
数名の男子生徒が立っていた


正直言って怖かった


「そうだけど…」


指定の上履きの色から
同学年だと分かった。


「ごめんね、
 びっくりさせて」

「……………。」


男子生徒らは私の机を
囲むようにして
全員が私をみていた。


真ん前にいた一人の男子が
しゃがみ込んで机に
腕を乗せて話し出した


「翔弥と別れたんでしょ?」


すごく無神経な奴だった


「もったいないよな
 こんな可愛いのに」

「今彼氏いないんでしょ?」

「じゃあさ…」


数名の男子が口々に言って
しゃがみ込んでいた男子が
私の隣まで来て
肩をくんできた。


「俺、狙ってもいい?」


体が密着するのを避けて
遠ざかろうと睨んだが
力を入れてきた


「離してっ」

「ははっ
 かーわいい」


周りの男子が笑いだし
私は肩をくんできた男子を
無理矢理突き飛ばした