「ハッピーバレンタイン」





去年も確か
雪が降っていた。


私は手作りのお菓子を配りに
事務所へきていた。



「去年といい、今年も
 美味しそうなお菓子だね」


「いただきまーす」




みんなの笑顔で
自然と自分も笑顔になった。







「魅麗さん迅さんかっちゃん
 ハッピーバレンタイン」




「かなちゃん!!
 うわぁー美味しそう」


「俺たち魅麗さんから
 貰ってないっすけど?」


「え?あたしが
 あげるわけないじゃん」


「幼なじみだけど
 俺一度も貰ったことねぇな」


「魅麗さんらしいっすね」




cosmosのメンバーは
私のお菓子に群がって
けらけらと笑いながら
全てをたいらげてしまった。