彼は
めいとチャラ男が
仲良く話している姿を
優しい目でみていた。
何を思っているのか
全然読めない人。
「あ、岩崎。
これ食べる?」
「なになに?
って………餌じゃん」
「ははは
お前なら食いそうだから」
「飯島ってそんな
意地悪キャラだっけ」
すねる私に彼は
優しい目で私を見下ろして
『ごめん』って
笑いながら言う。
だから私は彼の
細いけどしっかりした
腕を叩いた。
楽しい時間とか
すぐ過ぎるもので
そんな時間が
ずっと続くわけでもなく
何も知らずに
私は笑っていた。
不幸とか何も知らずに


