その日の帰り道、雄介は真琴の家の剣道場に向かっていた。



考え事をしながら歩いていたせいか、無意識に雄介の歩く歩幅が大きくなる。



「わりぃ」



いつもなら自分が真琴に合わせている歩幅。

今日は真琴が自分に合わしている事に気付いた雄介は思わず謝った。



「何が?」



何故謝られたのかわからない真琴がキョトンとした顔で雄介を見つめた。



「歩幅・・・いや、何でもない」



なんだか気恥ずかしくなった雄介は鈍感な真琴に説明するのをやめた。