「そもそもリレー選手に選ばれないといけないんだよ?」



愛咲が火花を散らす3人に水を差す。



「問題ない」


「足には自信あるで!」


「余裕だっつーの」



3人から、それぞれ自信満々の返答が帰ってくる。



「でも、リレーって結局団体競技なんで勝負は難しくないですか?」


「それも問題ない。第一走者を希望すればいい」



そこまで既に考えていた雄介に、歩が成る程と尊敬の眼差しを向ける。

後の2人はきっとそこまで頭が回っていなかっただろう。



「第一走者って緊張するし、フライングとかかっこ悪いし皆やりたがらへんもんなぁ」



きっと希望しさえすれば、すんなりいくだろう。