「そういう雄ちゃんも耕平と勝負するんビビってんちゃうの?」


「同じ手に乗るかよ」



そう簡単に挑発には乗らない。



「おーおー、バスケん時も逃げ出したしな」


「…なに?」



耕平の言葉にカチンときた雄介がゆっくり振り返り、眉を上げる。



「誰がお前相手に逃げ出すかよ」


「あァ?ケリ着けるか?」


「望むところだ」



もちろん二人の視界には、後ろでブイサインをする圭吾は入っていない。