「耕平、雄介!」



体育祭のプログラムの試作を見ていた圭吾が大きな声を上げて立ち上がる。



「何だよ」


「オマエら全クラス対抗リレー出ろ!」


「は?」


「オレらが唯一対決できる種目や!」


「何でわざわざオマエと対戦する為に全力疾走しなきゃなんねぇんだよ。ダリィよ」



確実な温度差。



「そんなん言うてオマエ、オレに負けんのが恐いんやろ?」


「はァ?ふざけんなよ!オマエなんかコテンパンに叩きのめしてやるよ」



耕平の性格をよく知る圭吾がうまく誘導する。



「簡単に乗せられてんじゃねぇよ」



圭吾の口車にまんまと乗せられた耕平を見て雄介があきれ返った。