ある日の放課後、掃除当番の為、少し遅れてやって来た歩が、入ってくるなり大声を上げた。



「これ見てください!!」


「何や?また誰か雑誌に投稿されてたんか?」



圭吾がニヤニヤしながら二人を見る。

二人は、まさかそうじゃねぇだろうなぁと歩を睨む。



「ち、違いますよ!」



昨日、今日で返却されたテストを嬉しそうに出した歩は、それをテーブルに広げた。



「ほぼ、全部平均点とれました!!」



「私も全教科前に比べて上がったー」


「アタシもー♪」



歩に続き、愛咲と梨央も答案用紙を並べる。



「すごいやないかー!よかったなぁ」


「ウサはどうだったんだ?」



真琴の質問に、よくぞ聞いてくれたと圭吾が得意げにテストを鞄から取り出す。



「ジャーン!!」