既に心は半泣きなアタシは、ぶっ飛ばされるのを覚悟で言ってみた。


「あのジェットコースター乗ったら帰りたいです。」


ギャー言っちゃったよ!
でもでもヤなんだもん!
コイツの不機嫌に1日付き合うなんて恐すぎなんだもん。


今さら取り返しはつかないと、恐る恐る顔を上げると、ヤツの返事は以外なものだった。


『分かった。』


え!?怒んないの?
入ったばっかで帰りたいとか言っちゃったんだけど。


とりあえず戸惑いながらも、遊園地イチ怖いジェットコースターに並ぶ私達。


この超スピードの早いジェットコースターなら、夏樹と喋らなくて済むと思ったんだもん。


それにアタシ絶叫マシーン得意だし。


そう考えると、アタシってば背はデカいし、絶叫マシーンに怯えないし全然可愛くないなぁ。
ハハハ…。


自分で言っといてちょっとヘコむ。


こういう場合は「絶叫マシーンなんて怖いからやだぁ」なんて言っちゃって、彼氏の腕に抱き着く所なんだろう。