夕陽に照らされて、柔らかく笑う夏樹の笑顔は、キレイだった。 「何もしないって言ったし!」 慌てて夏樹との距離を取ると、ちょっとしかめっ面になった夏樹が、じりじりと詰めよって来る。 『キスと抱きしめる以外は何もしねぇよ。』 ヒャー! そんだけすれば十分だ! アタシの心臓が潰れそう! ソファーの端に追い詰められて逃げ場を無くす。 夏樹の長くて骨張ったキレイな指が伸びて来てアタシの長い髪を梳いた。 ヤバイ… ここは…、この場面では素直になれないっ。 恥ずかしくて心臓が飛び出しそうっ!