焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜


『じゃあしょうがねぇな。』


ん?何がしょうがないの?って聞こうとしたアタシの手をガシッと掴んで、ヤツは歩き出した。


「ちょっと!」


問い掛けるアタシを無視してズンズンとゲートに向かって行く。


『お前もオレも他に相手が居ないんだからしょうがねぇだろ。』


え゛っ!?行くの?2人で!?


しょうがねぇなら帰れや!と言いそうになる気持ちをぐっと堪え、仕方なく夏樹に着いて行く。


ゲートでチケットを渡して入場する。


入場してしまった…。
こんなに楽しくない遊園地は始めてだ。


ふと隣の夏樹を見上げると、相変わらず無愛想にタバコをくわえている。


うぅ~これから今日1日どうじよう~涙。