いくら何でも3年近く通ってる学校で迷子なんて有り得ないし! 「…どんだけアタシをバカにしてんのよ?このバカナツ!!」 ムカついたというよりは、呆れ返ったアタシは、 夏樹…いや、ナッツンを置いてさっさと歩き出す。 フンだバカにするのもいい加減にしろっての! プンスカと怒りを堪えながらドカドカ先を歩いていると、イキナリ後ろからギュッと手を握られた。 えっ!? 驚いて歩みを止める。 自分の手を確認すると、そこには夏樹の大きな掌に包まれたアタシの手が…。