「アタシには全然関係ないよ、だけど彼女が途切れた事無いぐらい女の子に囲まれてるくせに、アンタ全然幸せそうじゃないんだもん。」
『…だったら何だよ。』
「そんなんじゃ、夏樹を好きで付き合ってる彼女も、夏樹も全然幸せになれないじゃん。好きじゃないのにヤるだけなら彼女が傷つくよ。」
『気持ちなんて関係ねぇんだよ。そういう約束だ。』
「…へぇ。アンタも彼女もバカなんだね。」
夏樹がそんなにバカだとは思わなかった。男だからヤりたい衝動はあるだろうけど、そんな虚しい関係を繰り返してるだけなんて、女をバカにするにも程がある。
『ヤった事もないオマエに言われたくねぇな。』
いつの間にか夏樹のオーラが怒りを含んだ妖艶なものに変わっていたのにアタシは気づかなかった。
