靴も脱げない程の動揺を悟られたくないんだけど、 手が震えるのを止められないから…仕方ない。 怖ず怖ずと足を上げると、夏樹の大きくてキレイな指が、ミュールのストラップを丁寧に外して行った。 夏樹の指が足首に触れるだけで、アタシはもう立っていられなくなりそうだった。 本当に…もうどうにかなりそう。 足の震えに気づかれたくなくて、 夏樹が左足のストラップを外してミュールを脱がせてくれた時には、 しっかりとフローリングの床に足を付けて立っているハズだった… だったのに…