焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜


さっきまでは熱々で美味かった麻婆茄子が、何だか今は冷めて美味しくなく感じる…。



アタシって奴は、勝手に浮かれたり沈んだりしてバカみたいなんだけど、


夏樹の側に居ると、特にその浮き沈みが激しくなる。


一緒に居ると心安らぐんだけど、一方でドキドキして心乱れて仕方なくなる時もある。



アタシの知らない夏樹の一面を垣間見る度に、胸が苦しくて仕方なくなるの。



アタシの知らない夏樹の一面。



夏樹がオトコの顔になるであろうその瞬間を、他の女の子達は見ていたんだろうに…



アタシはまだそんな夏樹のオトコの顔を知らない。



そんなバカみたいな焦燥感が、アタシをアホな行動に走らせる。