それでもなかなか夏樹はアタシを離してくれず、
アタシの火傷になりそうになっているアトを丹念に優しく舐めると、やっと腕の力を緩めてくれた。
アタシの谷間に埋めていた顔を上げると、夏樹の艶っぽい色気を含んだ綺麗な瞳と目が合う…
きっとアタシは今、涙目でイヤラシイ顔をしているかもしれないっ…。
そう思うと、余計に涙が込み上げて来る。
そんなアタシを見つめる夏樹の瞳が艶っぽさを含んだ色から、優しい色に変わると、
『彩、そんな顔するな。』
そう言って、アタシの瞳の縁に溜まった涙を親指で掬うように、そっとなぞった。
そんな仕草でさえもセクシーで、このまま夏樹とそうなってもいいかなって思ってしまいそうになる…。
