思い返せば、あれは中学1年生の時…


夏樹は中学に上がると、男の子から段々と男という感じの雰囲気が漂うようになっていた。


まだまだガキんちょだらけの同級生の中で、そんな夏樹は目立った。


そして女子からの熱い視線をますます一心に集めるようになっていった。


休み時間になれば、夏樹の机の回りには、夏樹ファンの女子で囲まれていた。


下校時にはこれまた夏樹大好き女子の取り巻きがゾロゾロと現れる。


そんな相手の気持ちなんてお構い無しの女子達に嫌気がさしたのか、もともと無愛想な夏樹は、ますます愛想のないヤツになっていった。