―慄梛を守りたけりゃ付き合えってことかよ…
けど、俺は絶対にこんなやつとは“付き合いたくねぇーよ…”――





「早く答えださないの?決まってるわよね?
槻沛くんが選ぶのは、わたし、だもんね?」




――“慄梛…
ごめんな…”――



「…かっ…た…」

「聞こえない♪」

「…っ、解ったって言ってんだよ!!」

「解ったじゃなくて、〝綵のことが好きです
付き合ってください〟でしょ?」

「…けんな」

「うーん?なぁーに?」

「ふざけんなって言ってんだよ」

「だって、付き合ったの慄梛ちゃんに報告しないと悪いかなって思って、それと瑞梨ちゃんだっけ?
告白されたってアピールしないとでしょ?
だーかーら、ちゃんと言って」

「調子のんな、誰がお前に告白なんかするかよ
じゃ俺、急いでるから」

「ちょっ」



ごちゃごちゃ言ってるのが聞こえてくるけど
すぐにでも慄梛に会いたくなってその場を離れて走って走って走りまくった





そして、慄梛が家にいる気がして慄梛の家に駆け込んでた…





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