「槻沛 磨梛抖くん」
「ん?」
振り向くと知らない女子生徒が居た…
―誰…?知らねぇー――
「あたしは、魚糠 綵【うおぬか あや】」
「うおぬか…?
俺、アンタのこと知らないんだけど…
つか、今急いでるから」
「“谷沂広 慄梛”ちゃん知ってるよね?」
「慄梛が何?」
急ごうとしてる足が慄梛の名前を聞いた瞬間止まり女の方を見ると
「わたし、ただ単に慄梛ちゃんと仲良しになりたいだけなのに、慄梛ちゃんに嫌われてるみたいで、わたしの好き人知ってるはずなのに告白してたの見ちゃって…」
―コイツ何が言いたいわけ…?
つか、慄梛が告白…?――
「ここまで言ってもまだ解らないの〜?
慄梛ちゃんに仕返ししたいの!
わたしと付き合えば、慄梛ちゃんのことは傷つけないって約束するから、ねっ?」
―俺が付き合う?
コイツと?
冗談もいい加減にしろよ
俺は慄梛が好きなんだ!!
他のやつと付き合う訳ねぇーだろ!!!――
「断る、俺はアンタとは絶対付き合わないから」
すると、不気味に笑い
「それじゃ、槻沛くんが大好きで仕方ない慄梛ちゃんを“汚して・あ・げ・る”
でも、槻沛くんがわたしと“付き合う”なら話しは別よ?
さぁ、どうする?」
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