―――――慄梛―――――――

「磨梛抖、行こうか」

「どっか行くんだったよな?」

「うん!!」


前にキイさんに連れていって貰った場所に磨梛抖と行くと


「綺麗だな…」

「でしょ?」


波が行ったり来たりするのをただ2人で見つめる


「………あの、ね?」

「んー?」

「………たくさん迷惑かけるけど、その、……磨梛抖の………彼女になってもいいですか…?」

「……………………」

「………やっぱり、ダメ…かな?」

「マジ!?嘘じゃねぇーよな?」

「磨梛抖の彼女になりたい!」

「その言い方ずりぃーよ…、ばーか」


って、磨梛抖はそっぽ向いて


「じゃ、幼なじみは終わりな?」

「…うん!!」

「慄梛がやっぱ無理とか思っても、俺もう幼なじみに戻る気ないからな?」

「うん!!」

「本当に本当だからな?」

「………磨梛抖、指切りしようか」

「指切り…?」

「うん、磨梛抖が不安にならないように磨梛抖の不安がなくなるまで」


驚いた顔をした磨梛抖の指に自分の指を絡ませる


「ねっ?」

「指切りなんてしなくたって大丈夫、そのかわりこれから嫌ってほど毎日一緒にいような?」


真面目に語る磨梛抖についつい笑ってしまう





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