―――――慄梛――――

結局、磨梛抖におんぶしてもらってどこへ行くのか解らないまま、磨梛抖の背中に耳をつける…

トクン、トクン…

磨梛抖の心拍音を聞いてるうちに眠くなってきて…


「…な、慄梛」


気づいたら寝ていた


「慄梛、おろすよ?」


わたしの足が着くところまで屈んでくれて


「まだ開けちゃダメだよ」


って、磨梛抖は手でわたしの目を隠した


―ガチャン――

と、音がして


「磨梛抖、準備できた」

「サンキュ、じゃ、1、2の3で」

「「1、2の3!!」」


磨梛抖と賢くんの掛声が終わると同時に視界が開けて


「お姉ちゃん!!」



那沙が抱き着いててその後ろにはお父さんにお母さんに磨咲飛たちの姿が目に映る


「心配したのよ?
連絡もなくて、突然いなくなるなんて…」

「慄梛、お帰りもういなくなるなよ?」


お母さんとお父さんは優しく抱きしめてくれて



.