――――磨梛抖――――


「な、なん…で?」

「探してたんだ…ずっと、ずっと…
慄梛に逢いたくて、触れたくて、ずっと…」


そして、また慄梛をギュッと抱きしめた…



「ごめんな、遅くっ…」

「!!磨梛抖!?りっちゃん!?どう、なにが…」



驚く健哉さんと碧兎さんそして、その後ろに
女の人が二人いるのが見えた…


「ちが、違うんです!!」


俺の腕の中から慌てる慄梛をそっと離して
落ち着かせようと慄梛の唇に指をあてた…


「大丈夫、大丈夫だから落ち着いて…」

「ま、なと…?」



今にも泣きそうな慄梛にそっと笑いかけ、
健哉さんたちに頭をさげた…


「もしかして……」

「捜してた幼なじみの慄梛です」

「…っ嘘、だよね…?りっちゃん…?」


俺と慄梛の前に写真に写ってた慄梛に似た
女の人が悲しそうに問いかける…


「真妃…」

「だよ、ね…ごめん…」

「…真妃さん」

「違うの、ちょっとだけ、びっくりしちゃったの
磨梛抖くんだっけ…?もう離しちゃダメだよ」


優しい声で、そう言って俺の手と慄梛の手を繋がせてくれた





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