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「気をつけて行けよ?
安全運転で、スピードもあんまださないで、
それから、それから…」

「ただ、買い出しに行くだけなんだから
そんな心配しないでよ」

「はいはい、そうだね
りっちゃん、気をつけて行くんだよ?」

「はい♪」

「結局はりっちゃんを心配なんじゃん~」

“ばーか、ほんとは誰を心配か解んだろ…
馬鹿アヒル”



小さく呟く碧兎の言葉はわたしの耳には届いてなくて、



「じゃ、行ってきます」

と、車を走らせた


助席に座るりっちゃんを乗せて、いつも行く方向とは違う方向へ向う…



「真妃さんいつもこんな遠くまで買いに?」

「ううん、買い出しのお店は違うの
今から行くところはスタートライン
進まなきゃ行けないから進まなきゃ何もはじまらないでしょ?」

「真妃さん…?」

「着いてからのお楽しみってことにしよう」



わたしが笑いかけるとぎこちない笑顔を返す
りっちゃん…



―きっと、あたしの行動が読めないんだ――





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