――――真妃―――――

帰りの車内後部席に乗るりっちゃんは窓に映る夕陽を悲しげに見ていた


りっちゃんと過ごす日があと少しになるかもしれない

そんなの嫌だって碧兎に泣いて訴えた


だけど、碧兎は優しく笑って



“大丈夫、一生逢えないわけじゃないだろ?
また、逢える何より大切なのは、笑顔だろ?”



って、その時は頷いたでも、やっぱり
わたしにはりっちゃんと離れるなんて出来ない…


「真妃…?」

「ん?どうかしたの?」

「やけに大人しいなと思ってさ?」

「なにそれ!いつもうるさいって言いたいの?」

「違う、違う
ただ、良くないことを考えてるときの顔してるからさ…」



わたしの顔なんて見てもないのに碧兎は心の中を読み取ったように言う…



だから、



「りっちゃんと買い出し行こうと思ってね♪
りっちゃん来てくれる?一緒に買い出ししに」

「行きます」

「てなわけで、りっちゃんと買い出しに行くね♪」

「はいはい」



なんて言って碧兎は呆れ気味に笑っていた…





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