って、今頃気づいた…


今頃、気づいても遅いのに…



「りっちゃん、りっちゃんだけは後悔しないでね…?」

「えっ?」

「この間、見てた写真りっちゃんの大切な人でしょ…?
あたしには解るよ…?」

「わたしは、捨てました
…だから、良いんです」

「良くないよ、気持ちを隠してまで守るのは良くない!格好悪いだけ…
りっちゃん、あたしは幸せになってほしいな?
真妃もみんな望んでる」





「さ、降りよか?」



と、キイさんは大きな家の前で車を停車した…



「ここは…?」

「あたしの家だよ♪車降りてみな?
海と山が綺麗なんだよ
悩み事なんて綺麗に吹っ飛ぶからね♪」



どうして、キイさんも真妃さんも、みんな、わたしなんて他人なのに
そこまで心配したりしてくれるんだろ…



「そんな顔してないで?
それともあたしと海とか見るの嫌?」



フルフル首を横に振ると



「良かった…」



と、ニッコリと笑ってキイさんは先に車から降り、わたしも急いでキイさんの後を追った…





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