「そんなに安心した様な顔してどうかした…?」
つい、そんな言葉が口から出ていた…
「…あぁ、愛結高校入ってから友達が出来てないんだ…」
「は?」
「俺たちには隠してるみたいなんだけど、解るんだよ
表情が強張るんだよ…けど、久々にあんなに
楽しそうに笑って会話をしてる姿みた」
裕也の目に映る彼女の姿は楽しそうで、
ずっと前からの友達と話してるかのような感じだ
「瑞梨も慄梛ちゃんも楽しそうだし、きっと今は俺らは邪魔なのかもな」
なんて賢の漏らした言葉に納得できる
慄梛も楽しそうに相沢と目を合わせて
微笑んで話しを聞いてるから
それから賢たちと色んな話しで盛り上がってると
「俺ら次の駅じゃねぇ?」
「あぁ、だな」
慄梛たちが座ってる方に降りる合図を送ろうと目を
向けるも何故か人だかりになって姿が見えない…
「あれ?瑞梨たちいなくねぇ?」
「あの人だかりで見えねぇーな…」
「しゃーね、行くか」
人を掻き分け見えたのは泣いてる3人の姿…
「なんで…泣いてんだよ」
いまいち状況が把握出来ないまま駅に着き泣いている慄梛の腕を掴むと足早に電車を降りた…
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