――――磨梛抖――――
―――――――――――
―――――――――
―――――――
「彼女打ち解けてるな?」
「あぁ、愛結のあんな顔久しぶりにみた」
―裕也がどれほど彼女を想ってるかが伝わってくる…
だから、絶対に許せない間伐と魚糠のことが…
慄梛も相沢も苦しめたあの二人を…
そして、裕也も裕也の彼女も苦しめたあいつを…――
「愛結さ、俺が謹慎になったのはさ
自分のせいだって責めてあんな風に笑わなくてさ…」
「そんな顔してから愛結も不安に感じるんだと思うぞ?
だから、笑えって!!」
言葉をかけたくてもなんて言っていいか解らなかった…
気軽に言えることじゃないから…
賢と二人で櫟玻が言った言葉を静かに聞いてた…
「そっか…、俺も笑え…か…、だよな!!」
「裕也が笑ってりゃ、自然と愛結も笑うさ
なぁ?磨梛抖」
「あぁ、慄梛がそうだったように裕也が笑えば
応えてくれる」
「だから、信じて俺らを待ってろ?
絶対なんとかして謹慎なんて解いてやるからな」
「おぅ!!期待して待ってるからな!!」
4人で笑い合った高校に入学してから怒涛の様に色んなことが起こり過ぎて気づかなかったものがここで解った
―俺が不安な顔してっと慄梛も不安な顔になる…
だから、いつも“笑顔”と決めた…
俺が大好きな慄梛が笑顔なら心が“ホッ”と和らぐから…
慄梛の笑顔を守りたいから…――
.

