「みゆき!」
「何?」
「ちょっとこのデザイン画のフリル。可愛すぎなんじゃない?」
「そうかなぁ?今回はこれぐらい甘めで良いと思ったんだけど。」


PCを前に考えごとをしてたあたしに、同僚の恵庭楓が絡んでくる。

楓は同期で、あたしとはかけ離れたモデル体型の美人。本人は気にしてないみたいで、服装はあたし寄り。もったいない。


「そうだけど…」
「ターゲットは若い子なんだよ。それぐらいぶりっこしたって許されるっしょ」
「みゆきに自信があるならこのデザイン案で良いわ」
「よろしく~」

デザイン案を手に楓は部屋を出て行った。