帰りの車の中で、蔵人の初恋の話になった。




ずっと好きだった幼馴染みの女の子。




高校卒業の時告白したら、蔵人とは友達のままでいたいと言われ、




彼氏が出来た彼女の悩みをいつも聞かされてる、情けない蔵人。




「まだ、蔵人は彼女が好きなの? 」




『さぁな、自分でもよく分かんないんだわ。



あいつ、美和って言うんだけど、最初のころは、美和から聞く彼氏の話に苛立ったけど、



今は、冷静に美和の話聞いてる自分に驚いてるよ。』



「蔵人、それってもう、美和ちゃん事吹っ切れたんじゃないの。



蔵人、次の恋に進んだ方がいいぞ。



そのヒゲとボサボサ頭なんとかしろよ。」




『だね、ヒゲそって髪整えればかなりいい線行くと思うよ。』




「別にモテたくないからいいよ。」