「加絵酔ってるんでしょ?


亜喜良ごめん、加絵酔うと絡む癖があってさ。」




優里が必死に紀村さんを庇う。




私はどうでもいい、ただ青山君の返事に困っているだけ。




『青山君、こんな女止め時なよ。



女が整備士だなんて、ツナギ着て油だらけ、



しかも、空手と合気道が趣味だなんて、



もう、こうなったら女じゃないね。』




好きな事言ってんじゃないよ。




もう、合コンなんか来るんじゃなかった。




私はテーブルを叩いて立ち上がった。




「女が整備士になって何が悪い。



私はツナギ着て油だらけになって、車触るのが好きなの。



空手と合気道をバカにするな。



青山君、悪いけどあなたの彼女にはなれそうもありませんから、



もう、合コンは懲り懲りです。



では、皆さんサヨナラ。」



私は鞄を抱え店を飛び出した。