「あ、藤栄君……会えたんだ。よかったね」

優しく微笑むおと。
ありがとう、そしてごめんね。

「あたしたち、結婚するの!」

「おめでとう!」

自分のことのように喜んでくれた。
あたし、何年も音信不通だったのに変わらずにこうしてあたしの友達でいてくれる。

やっぱりおとは最高の友達。

「おとは上手くいってるの?」

「うん」

よかった。

「なんかドラマみたい」

おとが空を見上げて呟く。

「え?」

「だって、色々ドラマや漫画みたいじゃない?」

「そうだね」

想はあたしたちに気遣ってくれてか、少し離れたところに立っていた。

「想、そんなとこいないでこっち来なよ」

あたしがそう声をかけると黙ってあたしの隣に立った。

「相変わらずなんだね」

「そんなこと……」

改めて言われると恥ずかしいな。