「どうした?想坊?」

この人は俺の1コ上の木俣美坂(キマタミサカ)
木俣と呼ばれるのが嫌らしい。
しかし変な名前で呼ぶのだけはやめてほしい。

「想坊じゃないッス」

「あらまぁこの美坂お姉様から見たら貴方は立派な坊やよ!」

お前は誰だよ
と、ツッコミたいところだが、先輩には流石にそうは言えないからあえてのスルーを選んでみた。

「あはは」

「んで想坊どうしたんだ?」

小さくて可愛らしい外見に可愛い声なのに言葉遣いは男。
その外見に引き寄せられ彼女が口を開いた瞬間散った男は数知れず…
しかもそれを本人が無自覚という恐ろしさ。

いろんな意味で恐ろしい先輩だ。

「ちょっとボケーっとしてただけですよ」

「ふぅん?そうか…」

あれ?そういえば…。