「本当に智葉…どこに行っちゃったの?」

智葉の親友、如月乙音。

「俺、先生に聞いたけど理由も場所もなんも教えてくんなかった」

俺の親友で如月の彼氏、谷田部友喜(とも)。

「智葉は、本気で探してほしいって思ってると思うか?」

そして俺、藤栄想。

俺らは今、忽然と姿を消した智葉について調べていた。

「わかんない。
でも智葉のことだから…きっと…」

探さないでって思ってる。
そう寂しそうに如月は言った。

「茜ごと消えたんだろ?」

「俺、妹の葵に聞いたんだ…」

そう俺は茜の妹に会いにいったんだ。

『ごめんなさい。私から何も言えないんです。
探るのは、やめてあげてください』

そう言われたんだ。

「な、なによそれ!」

「乙音!」

「!?」

「もういいよ、やめよう…」