葉月は不機嫌そうにあたしを睨み付けると何も言わずに部屋に入った。

最近こういうことなかったから少しだけ、そう少しだけ…
寂しいって思った。

次の日おとに話すとこう言った。

「えー信じられない…
何かあってからじゃ遅いんだからね」

ごめんねおと…あたしにはあれが嘘だとは思えないの。

そしてついに約束の日になった。
葵ちゃんと病室前のバス停で待ち合わせ、そこから向かった。

「…ふふっ」

「え?」

「いや、なんだか嬉しいなって…
ほら、私、お姉ちゃんとこんな風に歩いたことなかったですから…」

「大丈夫だよ
きっと、こんな風に…それ以上に仲良くなれるよ。
葵ちゃんが茜ちゃんを思い続けていれば」

「当たり前ですよ!
私お姉ちゃん大好きなんですもん」