「大好きです」

その口調と表情(かお)から嘘ではないと思った。
本当に、好きなんだなぁ。

「智葉さんは…どうですか?」

「きっとこれが終われば好きになれる気がするんだ」

「え?」

あたしは今からしようとしたこと、茜ちゃんに話したことを説明した。

「そういうことでしたら協力しますよ」

「本当に!?」

「嘘は嫌いです」

嘘は嫌い
そう言ったときの葵ちゃんは
大きな嘘をつかれたことがあるような表情だった。

「…話を、聞いてもいいかな?」

「勿論です。」

何から話しましょうか…
と少し考えこう話し出した。

「私が、産まれる前は…お姉ちゃん、幸せそうな顔で笑ってたって…
私が産まれて…凄く凄く可愛がってくれたそうです。」