あたしはちょうど来たバスに乗り込んだ。
「わっ!」
あっ、やばっ…大声出しちゃった。
「ちょっと!なんで想も乗ってるのよ!」
あたしのあとにすぐに乗り込んできた想に小声で言う。
「智葉の暴走を止めるため」
は?あたしの暴走?
あたしたちはちょうど空いてた二人掛けの座席に座った。
「アイツはお前が敵う相手じゃない」
「そんなことくらい……話聞いてれば大分わかるよ」
あんなお嬢様に、あたしが敵うなんて思ってなんかない。
だけど、なにもしないで
好きな人が苦しんでるところを見逃すのは嫌だ。
だからあたしはどんなに敵いそうにない相手でも、立ち向かわなくちゃ……
誰よりも、想が好きだから……。
「はぁ」
強く想を見つめるあたしに想はため息をついた。

