「あら?茜ちゃん点滴は?」
「今からでーす」
「どうしたの?何かいいことあったみたいだけど」
「あ、わかりますぅ?実はちょっと面白い事が起きそうでワクワクしてるんです」


看護師さんと患者さんの会話が聞こえる。

おとはあたしの手を掴むと走り出した。

さっきより、一層顔色が悪くなった気がした。

「おとー!?」

走ったせいで途中看護師さんに捕まって怒られた。

けど、そんなことより……

おと―――…?

「ねぇおと!?おとってば!!」

「あ、ごめん……
私、どうにかしてたみたい。」

「本当!おと何でそんなに顔色悪いの!?体調悪い?」

「う、ううん全然そういうのじゃなくて」

「それも、話してくれない?」

あたしも貴女の支えになりたいから。