先生の出ていく音がした。
とりあえず寝よ。
あたしは深く布団を被った。
………あ、なんだかいい感じに眠気が…。
ガラッと勢いよくドアの開く音がした。
誰か入ってきた。
朦朧(もうろう)とする意識の中、そんなことを思った。
「あ?先生居ねぇのか」
ドクン―――…。
苦しい…心臓がギュッてされたみたいに…
なんで涙が出そうになるの?
違うよあたし、もうその人は違うんだよ
その気持ちとは裏腹にどんどん涙が溢れていった。
「ふっ…」
声が、漏れそうになるのを必死で抑えても無駄だったようで
「誰?」
やめて来ないで―…。
泣いてるところなんて見られたくない…
カーテンが開けられたような気がした。
「智葉?」
呼ばないで
呼ばないで
その声で
あたしの名前を
呼ばないで

