「だって葉月、意外に一途そうなんだもの」

そうかな?

っていうか意外って。

「……ってあたしは一途に見えないの!?」

「見えるわよ
でも…色々頑張りすぎてダメになるのが多そうね」

なんでわかるんだ!?
この人凄い!!!
今ダイレクトにあたしの心の突き刺さったよ!?

「あら、その顔は図星ね」

ねぇ、葉月…ありがとう。
お母さん、すごく嬉しそう。

「あたし喉乾いちゃったー
買ってくる」

あたしは葉月とお母さんのいる病室から出て
自動販売機の方ではなく
中庭の方へと歩いた。

きっとお母さんも葉月とたくさん話したいはず…
あたしなりの気遣い。

中庭に出てベンチに腰かける。

「あれ…智葉?」

「しょ、翔ちゃん!」

「偶然…でもないな。
どうした?」

あたしは病室を出てきた理由を説明した。