暫くの沈黙のあと、おとが最初に口を開いた。

「………まじ?」

「う、うん…言えなくってごめん…」

「…………」

おと?
やっぱり怒るかな?

「…よ」

「ん?」

「よかったよぉ!」

「うわっ!泣かないでよ!」

「ふえぇぇん…だっでぇ、ずっどじんばいしてだんだもん!」

ちょっと!?
おとが女子としてヤバいことになってる!!
「わかったよ…わかったから…ありがとう」
「ゔん゙」

ズズッとおとは鼻を啜ると

“やっと智葉話してくれたぁ”

って笑顔で言った。

おと、ごめんね。
それ以上にありがとう。

「でもやっぱり従兄弟といえ、先生と生徒だからな…
少し抵抗が…」

「これがまさに禁断の恋ってやつね!
素敵!…ってのは冗談で
やっぱり色々大変だろうけど怪しまれたら
『従兄弟ですっ!』で回避!」

ちょっとちょっと…乙音さん?