俺、なんでこんなことしてんだろう。

冷静になってそんなことを考えた。今更だがな。

「…………ったく」

俺は校門の前で立ち尽くしていた。
果たして中に入っていいのだろうか?

っつかなんで俺がこんな面倒なことを!
あのクソ馬鹿が!!!

全部アイツのせいだ!
せっかくの休みを潰しやがって。

まぁ、頼まれてもないのにここまでくる俺も十分なお人好しなんだけどな。

「っつか、広っ…どこだよココ…」

やべぇ完全に迷った。
仕方ないから中入るか、とか思った俺が馬鹿だった。

連絡でもすればよかったのに。

翔兄でも通ればなぁ…

って…うお!翔兄だ!

「うわぁお!葉月!?」

「ドウモ………」

「テンション低いなぁ☆」

「……うざっ」

「姉弟そろって俺の扱いヒドイナイ!?」

「ヒドイナイ」