一分が経った。



そして五分。


ついに十分が経った。


な、長!
沈黙長っ!
すっこい気まずいよ!?

な、なんか話さなきゃ、でも話さない方がいい!?
そんな微妙な空気だよ!?
どうすんのさコレ!

もう今の段階で十分と三分くらいになったよ!?

さっきの場所から一歩も動いてないし。
鈴木はうつむいたままだし…。

なんなの!?皆さんうつむくの好き!?

「…………朝倉っ!」

「は、はい!!」

やっと、沈黙が破れた――…。

「好きだ!」

「は、はい!?」

「好きだ」

「わかった!わかったよ!!」

「うん、好き」

えぇ!?何…鈴木って…

「趣味悪くない?」

「失礼なやつだなオイ」

「だって…あたしだよ?」

「お前だから…いんだよ」

ごめんなさい
あたしのどこがいいのか全くわかりません!